結論
養子縁組届の準備は、届書の原本と、窓口へ行く方の本人確認書類が土台です。未成年者を養子とする場合など、家庭裁判所の許可が関わる類型では審判に関する書類が別に必要になることがあります。その要否は、届書の提出先の市区町村と家庭裁判所にご確認ください。

届書の原本は、どこで受け取れるのか
養子縁組届の用紙は、市区町村の戸籍の窓口で受け取れます。届出地は届出人の本籍地または所在地の市区町村役場とされているため、用紙をもらった窓口と、実際に提出する窓口が同じである必要はありません。ただし用紙を置いている窓口や受付の時間帯、ダウンロードを用意しているかどうかは自治体によって違います。出向く前に、提出先の案内を一度開いておくと二度手間になりません。
用紙は、書き損じることを見込んで余分に受け取っておく方が落ち着いて書けます。届書は一枚の用紙に届出人と証人の署名が並ぶ様式です。書き直しが必要になったときに手元に用紙がないと、証人になってくれた方にもう一度署名を頼むことになります。頼み直しは、頼む側にとっていちばん気の重い作業です。
ゆき
用紙は、提出する市役所でもらわないといけないのでしょうか。まだ提出先を決めきれていなくて……。
たすけ
決めきれていない段階で、用紙だけ先に受け取っても差し支えありません。届出地は届出人の本籍地か所在地の市区町村役場とされていて、用紙をもらった窓口に必ず出さなければならない、という決まりではありません。
ただ、様式の細かい部分や、添える書類の案内は自治体ごとに違うことがあります。提出先が決まったら、その市区町村の案内をもう一度確認してください。
ゆき
書き損じたら、修正液で直しても大丈夫ですか?
たすけ
訂正の仕方は、提出先の取扱いによります。当事務所から「その直し方で受理されます」と申し上げることはできませんので、書き直すか訂正で足りるかは提出先の戸籍窓口にご確認ください。用紙の予備が手元にあれば、迷ったときに選べます。
- 提出先の市区町村の戸籍窓口の案内を開く
- 届書の用紙を、書き損じを見込んで受け取る
- 提出予定日と、窓口の受付時間を控える
本人確認書類は、なぜ必ず要るのか
養子縁組届は、窓口での本人確認が法律上のルールになっている届出のひとつです。法務省の案内では、婚姻、協議離婚、養子縁組、養子離縁、認知の五つの届出について、窓口に来た人の本人確認を必ず行うとされています。持って行くのを忘れると、そこで手続が止まります。
確認書類の例としては、運転免許証、マイナンバーカード、旅券、在留カードなど一枚で足りるものと、年金証書のように二枚以上を組み合わせる必要があるものが挙げられています。手元の書類で足りるかどうかの線引きは提出先の窓口が判断しますので、迷うものしか持っていない場合は、事前に確認しておくと安心です。
ゆき
養子になる子どもの分の本人確認書類も要りますか。まだ小さいので、顔写真のついたものは何も持っていません。
たすけ
本人確認が行われるのは、届書を持って窓口に立つ人です。誰が窓口へ行くのか、誰の分の確認が必要になるのかは、届出人の構成によって変わります。
未成年のお子さんについて何を持って行くべきかは、提出先の市区町村にご確認ください。当事務所が「これで足ります」と申し上げられる範囲ではありません。
ゆき
証人になってくれる人も、身分証を持って窓口へ行くんですか?
たすけ
証人が窓口へ同行する必要は、通常はありません。証人が関わるのは届書の証人欄までです。ただし当事務所が証人としてお受けする場合は、事務所でご本人と届書の状態を確認しますので、依頼される方に本人確認書類をお持ちいただいています。
人によっては、別に書類が必要になる
法務省の案内では、未成年者を養子とする場合、市区町村へ届け出る前に家庭裁判所の許可を得る必要があるとされています。ただし、養子となる人が配偶者の子(いわゆる連れ子)や孫など、あるいは自己の孫などであれば、許可は不要とされています。許可を得た場合には、その審判に関する書類を届書に添えるよう案内されることがあります。
気をつけていただきたいのは、この線引きは自分で当てはめて決めてよいものではない、という点です。許可が要るのかどうか、要るとして何を添えるのかは、届書の提出先の市区町村と家庭裁判所にご確認ください。当事務所は、必要な許可や同意があるかどうかを判断する立場ではありません。
ゆき
妻の連れ子を養子にします。家庭裁判所には行かなくていい、と調べて出てきたのですが、そのまま進めていいものでしょうか。
たすけ
法務省の案内でも、配偶者の子や自己の孫などを養子とする場合は、家庭裁判所の許可は不要とされています。ただ、そこに当てはまるかどうかは、戸籍上の関係で決まります。
ご自身のケースがその例外に当たるかどうかは、提出先の市区町村と家庭裁判所にご確認ください。ここを取り違えると、届書が窓口で止まります。
ゆき
確認って、電話でもしてもらえるものなんでしょうか。
たすけ
窓口によって答えられる範囲は違いますが、戸籍の届出について事前の相談を受け付けている市区町村は多くあります。届出人と養子になる方の関係、年齢、本籍の場所を手元に用意してから問い合わせると、話が早く進みます。
来所の日までに揃っているとよいもの
証人欄への署名を当事務所にご依頼いただく場合、来所の日までに届書の原本とご本人確認書類が揃っていれば、当日の確認はおおむね進みます。証人欄以外の記載が仕上がっているほど、その場で見直す箇所は減ります。届出人の欄、養親と養子の欄、同意に関する欄が決まっていると、確認は短く済みます。
とはいえ、届書がまだ手元にない、提出先も決めていない、という段階でご相談いただいても構いません。その場合は、いつまでに何を揃えるかという順番を確かめるところから始まります。急いで証人だけ確保しても、前提が動くと書き直しになることがあるためです。
ゆき
届書の証人欄以外は、全部埋めてから行かないとだめですか?
たすけ
全部埋まっていなくてもお越しいただけます。ただ、養親と養子の欄、届出人の欄、同意に関する欄など、証人欄より前に決まっているべきところが空いていると、その場で書き足してよい内容かどうかを判断できないことがあります。
どこを先に埋めるべきか迷ったら、提出先の窓口で一度届書を見てもらうのが確実です。
ゆき
窓口で見てもらうときに、証人の欄が空でも変に思われませんか。
たすけ
証人欄は最後に埋まることの多い欄です。空いた状態で相談に行くのは珍しいことではありません。事情を説明する義務もありませんので、「証人欄以外の書き方を確認したい」と伝えれば十分です。
- 届書の原本
- 窓口へ行く方のご本人確認書類
- 提出予定日と提出先の市区町村
- 必要な証人の人数(1名か2名か)
当日、事務所で行うこと
対応は、ねこのて行政書士事務所(浜松市中央区上新屋町237-3)での完全予約制です。事務所での対面のみで、ご本人と届書の状態を確認したうえで、証人欄への署名に対応します。料金は通常のご予約が8,800円、急ぎ対応が17,600円で、証人1名分でも2名分でも同一です。
浜松市のほか、磐田市、袋井市、湖西市など静岡県西部からのご相談を受け付けています。署名は事務所で行いますので、予約時刻と来所先を確認のうえお越しください。届出の内容や事情を詳しく伺うことは目的にしていません。確認するのは、届出の種類、必要な証人の人数、届書の状態、ご本人であることの四つです。
準備の順番を、もう一度整理する
慌てているときほど、空いている証人欄から手をつけたくなります。ただ、証人欄は届書の最後の一手であって、その前に決まっているべきことの方がずっと多い、というのが実際のところです。順番を先に決めておくと、どこで止まっているのかが見えやすくなります。
整理すると、①届書の用紙を受け取る、②提出先と提出予定日を決める、③許可や同意が関わる類型かどうかを提出先と家庭裁判所に確認する、④届出人の欄を埋める、⑤証人欄を整える、という並びになります。③が終わらないうちに証人だけ確保しても、届書そのものが動かないことがあります。
- ①届書の用紙を受け取る
- ②提出先と提出予定日を決める
- ③許可や同意の要否を提出先と家庭裁判所に確認する
- ④届出人の欄を埋める
- ⑤証人欄を整える
来所前のチェック
- 届書の原本を持参する
- ご本人確認書類を持参する
- 提出先と提出予定日を控えておく
- 必要な証人の人数をLINEで伝える
よくある質問
届書の用紙は、提出する市区町村でもらわないといけませんか?
届出地は届出人の本籍地または所在地の市区町村役場とされています。用紙を受け取った窓口に必ず提出しなければならないという決まりではありません。ただし様式の細部や添える書類の案内は自治体で異なることがあるため、提出先が決まったら、その市区町村の案内をご確認ください。
本人確認書類は何を持って行けばよいですか?
法務省の案内では、運転免許証、マイナンバーカード、旅券、在留カードなど一枚で足りるものと、年金証書のように二枚以上を組み合わせるものが挙げられています。手元の書類で足りるか迷う場合は、提出先の窓口にご確認ください。
家庭裁判所の許可が必要かどうかを教えてもらえますか?
当事務所では判断いたしません。未成年者を養子とする場合に許可が必要とされること、配偶者の子や自己の孫などは不要とされることまでは法務省の案内で確認できますが、ご自身のケースがどれに当たるかは、提出先の市区町村と家庭裁判所にご確認ください。
届書がまだ手元になくても相談できますか?
できます。届出の種類、必要な証人の人数、希望日時をLINEでお知らせください。来所までに揃えるものの順番を確認するところからご案内します。
証人1名分だけでも料金は同じですか?
同じです。通常のご予約は8,800円、急ぎ対応は17,600円で、1名分でも2名分でも変わりません。届書に必要な証人の人数そのものが変わるわけではない点にはご注意ください。


